過去のおすすめソフト

2015年7月9日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15070901-200x150

オルフ:世俗カンターテ「カルミナ・ブラーナ」
スーパーオーディオCD ハイブリッド・レイヤー・ディスク

発売元:オクタヴィア・レコード
録音:2015.2.27
価格:¥3,200(本体)+税
品番:OVCL-00552

聴きどころ

今月はオクタヴィアレコードのアルバムを3作品取り上げる。
一作目、5月度のこのコーナーにて、優秀録音盤としてステレオ編集部 峰尾昌男氏により取り上げられたオルフ:世俗カンターテ「カルミナ・ブラーナ」。演奏は飯森範親指揮の東京交響楽団、加えて3人のソリストと合唱と言う大編成の楽曲。アナログオーディオ時代にチェックとして定番の楽曲で筆者もよく聞きた。久しぶりに聞いた「カルミナ・ブラーナ」であるが、その特徴的なリズムはとても切れが良く冒頭から一気に引き込まれる。オーケストラ、合唱、そしてバリトン、テノール、ソプラノのソリスト、全てが素晴らしく、名演奏である。歌は主にラテン語との事で全くわからないので、是非ライナーノートにある訳詩を見ながら聴くことをお勧めする。内容はとても世俗的で、時にはユーモラスで歌詞の内容を理解して聞くとソリストの歌い方(演技)が目に浮かび、一層楽曲への理解が深まる。さて、録音はライブ盤にも関わらず、優秀録音である。壮大な部分も響きが豊かで崩れることは無く、小音量でも各楽器が鮮明に鳴っており、3人のソリストの歌も、定位、動きまではっきりわかる。ライブ録音でありながらセッション録音的な鮮明な録音がされており、まさにオクタヴィアならではの、またDSDならではの録音。圧倒的な迫力のフィナーレの後の拍手も記録されており素晴らしい演奏会であったことが分かる。演奏、録音共に一押しのディスクである。試聴はスーパーオーディオCD層で行った。

評:JAS

2015年7月9日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15070902-200x150

インバル(指揮)東京都交響楽団「マーラー:交響曲第 9 番」
スーパーオーディオCD ハイブリッド・レイヤー・ディスク

発売元:オクタヴィア・レコード
録音:2014.11.21
価格:¥3,800+税
品番:OVXL-00087

聴きどころ

二作目はマーラー交響曲第9番。演奏はインバル指揮の東京都交響楽団。都響としてはインバルとの2回目となる新マーラーチクルスからのライブ演奏で、今回はワンポイント録音バージョンをとりあげる。指揮者のインバルは1980年代フランクフルト放送交響楽団とのマーラー演奏が有名で、都響も若杉弘、インバル(1回目)、ベルティーニとマーラーチクルスを行っており、インバル、都響共にマーラー演奏は定番と言える。従って、演奏は素晴らしくまさにマーラーを知りつくした両者による名演となっている。録音は前述の通りスポットマイクを使ったミックスバージョンではなくBK4006、2本によるワンポイント録音である。最近のアルバムにしては珍しく、江崎氏による「プロデューサーノート」とマイクアレンジ図と使用機材詳細が記載されているが、当然、マイクアレンジ図はマイク2本となっている。このワンポイントマイクが話題になったのはまさしく1985年10月10 – 11日のインバル/フランクフルト放送交響楽団によるフランクフルトアルテオーパーでのマーラー交響曲第4番の録音であった。その録音の数年かかってのアルテオーパーでのマイクロフォンの最適位置探しなどの準備は、現在当協会の諮問委員を務める穴澤健明氏が手がけ、氏によると「マーラーの中でも比較的編成の小さい4番でようやくベストポイントを探し出すことが出来た」との事であった。因みに1985年のアルテオーパーでの録音も今回と同じBK4006、2本である。
さて、今回の録音であるが、低音が重心低く豊かに広がり、その上に奥行き感を持って各楽器が定位し、ステージ感のある自然な音場を再現している。また、各楽器もマスキングされることなく、うまくミックスされ自然な響きとなり、この空間再現性が更に演奏の芸術性を高めている。まさに、名演奏、名録音である。試聴はスーパーオーディオCD層で行った。

評:JAS

2015年7月9日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15070903-200x150

吉田 恵「バッハ:クラヴィーア練習曲集 第 3 巻」
スーパーオーディオCD ハイブリッド・レイヤー・ディスク

発売元:オクタヴィア・レコード
録音:2015.4.24
価格:¥4,200+税
品番:OVCL-00567

聴きどころ

最後は、ガラッと変わって、オルガニスト吉田 恵 演奏の 「バッハ:クラヴィーア練習曲集 第3巻」。録音はオランダ・ズヴォレ市の聖ミヒャエル教会でアルプ・シュニットガーの遺作となるオルガン。曲は「ドイツ・オルガン・ミサ」としても知られる「クラヴィーア練習曲集第3巻」。2枚組で100分に及ぶ聴きごたえのある大作だが、録音の良さもあり、長さは感じない。その録音だが、石作りの教会でのオルガン録音は、一般的にかなりの残響音を含むが、この録音は各パイプがクリアーに録音され、あまりマスキングされず、1音1音が比較的クリアーに聞こえる。それがオルガン録音としていいことかどうかは別にして、純粋にオルガンの様々な音色と楽曲の良さを楽しむことが出来るのは確かである。事実、レコード芸術6月号で特選盤と優秀録音に選ばれている。この大作の後に収録されている「4つのデュエット」と「フーガ変ホ長調」もよく、全体として楽しめる作品に仕上がっている。試聴はスーパーオーディオCD層で行った。

評:JAS

2015年6月11日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15061103-200x150

ショスタコーヴィッチ:交響曲第七番「レニングラード」
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)、ロシア・ナショナル管弦楽団
スーパーオーディオCD ハイブリッド・レイヤー・ディスク

録音:2014.2
価格:オープン価格
品番:PTC5186511

聴きどころ

今月はオランダ、ペンタトーンから2枚のスーパーオーディオCDを取り上げる。ディスクレビューの前に、少しペンタトーンに関して触れておきたい。
ペンタトーンは多くのスーパーオーディオCD盤をリリースしているインディーズ系のオーディオファイルレーベルとして知られているが、歴史は長くその母体は1950年代に設立されたPhilips Classicの録音センターである。その後、1973年に録音センターはオランダの中央に位置する小さな町Baarnに移り、Polyhymniaと名づけられ、当時はポリグラムの一員として数々の名録音を残していた。しかし、CD市場の縮小と共に、今でいうリストラにより、親会社であるポリグラムはPhilips Classicsの録音センターの閉鎖を決めた為、当時の4名のエンジニアがPolyhymniaの名前を踏襲し、録音サービス会社として独立した。その同じ地で2001年にPolyhymniaが得意とする5チャンネルサラウンド録音作品をリリースする為に設立されたのがペンタトーンである。従って、Polyhymniaが録音したサラウンド作品を多くリリースし、また、過去にPhilips Classic時代に録音された4チャンネル録音(RQR)のリマスター作品も多くリリースしている。
前置きが長くなったが、一作目はショスタコーヴィチの交響曲第7番「レニングラード」。指揮者は日本でも人気の高いパーヴォ・ヤルヴィ。オーケストラはロシア・ナショナル管弦楽団。録音は2014年2月モスクワ音楽院大ホールで、セッション録音となっている。
「レニングラード」は5番の「革命」と共に人気の高い作品であるが、演奏時間は70分を超え、ショスタコーヴィチ最長の交響曲である。しかし、第一楽章の第一主題後の超弱音の中から始まる聞きなれた第二主題を様々な管楽器が繰り返し奏でるあたりから一気に楽曲に引き込まれ、雄大な終曲まで、長さを忘れ、聴き通すことができる。これは、パーヴォ・ヤルヴィの曲作りの明確さと共に、Polyhymniaのサラウンド録音によるところが大きい。特に、フルオーケストラにも関わらず各楽器の粒立ちの良さとなめらかさ、また、サラウンド録音による空気感あふれる音場は、時には緊張感さえ醸し出し、サラウンド録音にたけたPolyhymniaならではの優秀録音といえる。スーパーオーディオCDサラウンドで試聴。

評:JAS

2015年6月11日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15061104-200x150

フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
/R・シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 作品18
アラベラ・美歩・シュタインバッハー(ヴァイオリン)
スーパーオーディオCD ハイブリッド・レイヤー・ディスク

録音:2012.5
価格:オープン価格
品番:PTC5186470

聴きどころ

次は、アラベラ・美歩・シュタインバッハーのバイオリンによる、フランクとR. シュトラウスのバイオリンソナタ。録音は2012年オランダで行われ、セッション録音。アラベラ・美歩・シュタインバッハーは日本人を母親に持ち、国際舞台で活躍する第一線のバイオリン二ストであり、多くのCDをペンタトーンより発売している。演奏曲は共に美しい旋律をもつ名曲であるが、アラベラ・美歩・シュタインバッハーの伸びのある多彩な音色の演奏は素晴らしく、また、ロベルト・クーレックのピアノもダイナミックでバイオリンととても良くマッチし、繊細かつスケールの大きいバイオリンソナタに仕上がっている。録音はバイオリンの後ろにピアノが定位し、サラウンド録音ならではの音場感、ステージ感が出ており、あたかもコンサートホールの最上席で聴くような自然な臨場感は素晴らしい。これもPolyhymniaならではの優秀録音である。スーパーオーディオCDサラウンドで試聴。

評:JAS

株式会社音楽之友社 ステレオ編集部 (選者)神崎 一雄氏 6月の優秀録音盤

recommend15061102-200x150

近めの収録で演奏のエネルギーと迫力をも充分に収めてチャームに溢れる

ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲Op.3「調和の霊感」
スーパーオーディオCD ハイブリッド・レイヤー・ディスク

発売元:海外盤(東京エムプラス)
リリース日:2015.2
価格:オープンプライス
品番:CCSSA36515

株式会社音楽出版社 CDジャーナル誌 (選者)原 雅明氏 6月の推薦盤

recommend15061101-200x150

ここまでやる必然性

ロバート・グラスパー / カヴァード

CD ジャンル:Jazz & fusion
レーベル:ブルーノート
発売元:ユニバーサルミュージック
リリース日:2015.6
価格:¥2,300+税
品番:UCCQ-1042

2015年5月14日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15051401-200x150

小林有沙「シューマン:幻想曲 リスト:愛の夢 第三番 他」
CD

発売元:オクタヴィア・レコード
リリース日:2013.12
価格:¥3,000円+税
品番:OVCT-00102

聴きどころ

今回はクラシック系のオーディオファイルレーベルとして知られるオクタヴィアレコードから発売されている若き日本女性演奏家たちのCD/SA-CDを取り上げる。
初めは小林有沙、美樹の姉妹の演奏したディスクを3枚。まず、ピアニストの姉、有沙のデビューCD「シューマン:幻想曲、リスト:愛の夢第3番ほか」。ライナーノートによると、メインに取り上げた「シューマンの幻想曲」は小林有紗本人が最初の録音として取り上げたいと思っていた曲とのこと。その演奏は情緒豊かに、時にはダイナミックにと、ピアニシモからフォルテシモまで一音一音大切にした演奏で、シューマン、リストの美しい旋律をみずみずしい音色とともに聴く人を音楽に引き込むものである。それは1曲目のシューマンの幻想曲から、本人曰くアンコール曲としての終曲、リストの愛の夢第3番まで貫かれ、あたかも1つのコンサートを聴く感がある。録音は三芳町文化会館「コピスみよし」で、しっかりした定位感と自然な残響を持つ、まさにオクタヴィア録音そのものと言う、優秀録音である。

評:JAS

2015年5月14日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15051402-200x150

小林美樹「ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲 第一番 他」
スーパーオーディオCD ハイブリッド・レイヤー・ディスク

発売元:オクタヴィア・レコード
リリース日:2011.11
価格:¥2,857円+税
品番:OVCL-00454

聴きどころ

2枚目はバイオリニストの妹、小林美樹のデビューアルバム。「ショスタコービッチ:バイオリン協奏曲第1番、プロコフィエフ:バイオリンソナタ第2番」。デビューCDにしては重たい選曲だが、ライナーノートによると彼女が在籍しているウィーン私立音楽学校の名教師で旧ソ連からの亡命音楽家パヴェル・ヴェルニコフ(ダヴィド・オイストラフの直弟子)との関係によるものとのこと。両曲ともにダヴィド・オイストラフが初演している。演奏は、収録時21歳とは思えないほどの技巧と斬新さに溢れ、特に第3楽章の長大なカデンツァから第4楽章は圧巻。2曲目は姉の小林有紗がピアノを弾き、姉妹の息のあった演奏を披露。これも特に第4楽章はスピード感と抜群の一体感に溢れ、聞くものを引き入れる演奏。録音はショスタコービッチが東京オペラシティー・コンサートホールでのライブ(拍手入り)。プロコフィエフはかながわアートホールでのセッション録音。共に残響を抑え、各楽器を鮮明に捉えたとても抜けがよい録音。試聴はSA-CD層で行った。

評:JAS

2015年5月14日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15051403-200x150

小林美樹「ブルック:ヴァイオリン協奏曲 第一番 他」
スーパーオーディオCD ハイブリッド・レイヤー・ディスク

発売元:オクタヴィア・レコード
リリース日:2013.2
価格:¥2,857円+税
品番:OVCL-00491

聴きどころ

次は、小林美樹の2作目「ブルッフ:バイオリン協奏曲1番、R. シュトラウス:バイオリンソナタ」。一作目から一転し、ロマン派の2曲となっている。有名なブルッフのバイオリン協奏曲第1番はオーケストラとバイオリンが一体となったロマンティシズムにあふれた見事な演奏。2曲目のR. シュトラウスのバイオリンソナタは、実は筆者も初めて聞く曲であったが、とてもR. シュトラウスさ溢れた素晴らしい楽曲で、歌謡性のあるメロディーはまさしくR. シュトラウスでとても気に入った。演奏は、特に第3楽章での伸びのある小林美樹のバイオリンと、ダイナミックで雄大感を表現する松本和将のピアノとのアンサンブルは圧巻。録音は一作目同様、協奏曲がライブで、ソナタはセッション録音だが、ロマン派の曲だからかだろうか、録音場所(協奏曲がティアラこうとう、ソナタが稲城iプラザ)の違いだろうか、ホールトーンを多く含む録音となっている。コンサートホールのやや後方で聞く感じで自然で豊かな音色である。試聴はSA-CD層で行った。

評:JAS