過去のおすすめソフト

2015年12月18日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15122103

ベートーベン:ピアノ・ソナタ第30~32番
田部京子

品種:スーパーオーディオCD
発売元:オクタヴィア・レコード
発売日:2015/11/21
価格:¥3,200(税別)
商品番号:OVCT-00120

聴きどころ

田部京子のトリトンレーベル第1弾となるアルバムはベートーベンの最後のピアノ・ソナタ3作品を収録。これら3曲は、暗く重厚なイメージがあったが、田部さんの繊細且つ透明感のあるピアノにすごく新鮮さを感じた。1曲目の30番の第3楽章では、まさに「歌うように、心の奥からの感情をこめて」と付記されているような演奏である。丁寧で、感情のこもったその演奏に心をうたれる。2曲目の31番は豊かな低音域を含むピアノの響きが素晴らしい。これは録音エンジニアの江崎氏の録音にもよると思うが、田部さんの力強さの中に繊細さのある演奏が、重厚なベートーベンの音楽を美しく響かせる。3曲の32番は、ゆったりとした重厚なテーマで始まる第1楽章は密度の高い演奏だが、第2楽章の田部さんの演奏は、何かほっとする希望と明るさをイメージさせ、寂しげなメロディーの中に心が癒される。録音は残響をたっぷり含む、自然な音場を再現し、田部さんの美しいピアノの響きを引き出す好録音。まずは田部さんの演奏があり、それを録音がサポートする、という音楽性豊かなアルバムである。

評:JAS

2015年12月18日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15122102

サン=サーンス:バイオリン・ソナタ 第1番
-フランス・バイオリン作品集-
小林美樹(バイオリン)田村響(ピアノ)

品種:スーパーオーディオCD
発売元:オクタヴィア・レコード
発売日:2015/11/21
価格:¥3,200(税別)
商品番号:OVCL-00579

聴きどころ

小林美樹のエクストンレーベルでの3作目となるアルバム。フランス音楽を取り上げた今回はロン・ティボー国際コンクール第1位に輝いた田村響とのコンビ。若い2人だが、圧倒的なテクニックとみずみずしく音楽性のすごく高い演奏に感動する。ピアノとバイオリンの一体感が素晴らしい。特に2曲目のサン・サーンスのバイオリン・ソナタ第1番の第4楽章は圧巻。また、5曲目のラヴェルのツィガーヌの冒頭のバイオリンソロは素晴らしく、その存在感は20歳代の若手の演奏とは思えない。録音は、バイオリンは非常にクリアーに録られ、且つ空気感が素晴らしく、まさに目の前で演奏している感じである。ピアノは適度な残響を含み温かみのある音色で録られ、バイオリンの音色とうまくマッチ。演奏、録音共に最上のアルバムでとても楽しめる。

評:JAS

2015年12月18日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15122101

ブラームス:交響曲第2番
小林研一郎(指揮)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

品種:LP (180g重量盤)
発売元:オクタヴィア・レコード
発売日:2015/10/23
価格:¥4,500(税別)
商品番号:OVJL-00002

聴きどころ

オクタヴィア・レコードからの初のLP。小林研一郎(指揮)チェコ・フィルハーモニー管弦楽団によるブラームス交響曲第2番。演奏はすでにスーパーオーディオCDで発売されており、ご存知の方も多いと思うが、ゆったりとしたテンポの第1楽章と第2楽章は感情豊かな美しい演奏。第3楽章からテンポが多少早くなり、指揮者の唸り声とともに第4楽章はグイグイ引っ張ってゆく、小林研一郎ならではの演奏。今回、LPということで、カートリッジをいくつか用意し、また、スーパーオーディオCDとも比較試聴してみた。まずは日本代表デノン103。中域のエネルギーが多く、管楽器一つ一つ分離してよく聞こえ、メリハリのあるブラームス。次に、アメリカ代表シュアV15 TypeⅢ。重心が低く、音場が左右に綺麗に広がる。奥行き感もあり、自然なブラームス。もう一つは欧州代表オルトフォンSPU-GT。滑らかな音質。エネルギーが上下にスムースに分かれ心地よい。広がり豊かなブラームス。最後にスーパーオーディオCD(ステレオトラック)。まず、情報量の多さに驚く。それは音の立ち上がりの早さとともに、全ての楽器が均等に再現され、圧倒的な音質。良い意味での、さらけ出されたブラームス。少々特徴を持って各機材での音質を表現したが、情報量の多さのスーパーオーディオCDはスタジオでの音質を家庭で再現しているとも言え、ある意味究極のHi-Fiと言えるが、カートリッジで聞くミックスされた音はノスタルジーではない、心地よさを感じる。且つ、カートリッジ毎にその性格を楽しめることは本来のオーディオの楽しみであることは確かである。善し悪しではなく、LPの奥深さを楽しめる。ちなみに筆者の好みはSPU-GTであった。なお、カートリッジの比較は、アームはそれぞれ別、且つターンテーブルも異なり同一条件ではないことを断っておく。これも、アナログLP再生の楽しみである。

評:JAS

2015年12月18日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15122104

ブルックナー・イン・カテドラル
ラデク・バボラーク(ホルン)
アレシュ・バールタ(オルガン)
チェコ・ホルン・コーラス

品種:LP (180g重量盤)
発売元:オクタヴィア・レコード
発売日:2015/10/23
価格:¥4,500(税別)
商品番号:OVJL-00003

聴きどころ

オクタヴィア・レコードから発売のもう一枚のLP。ラデク・バボラーク(ホルン)とアレシュ・バールタ(オルガン)を中心にしたブルックナー作品集。録音は、チェコモスト被昇天教会。教会録音ならでは豊かな響きが美しい。A面の1曲目はホルンソロとオルガンが荘厳なイメージを醸し出す。2曲目は教会中に広がる8本のホルンの厚みある音色が圧巻。3曲目はワグナーチューバが加わり、広がり感と厚みが素晴らしい。4曲目はホルンの奏でるメロディーが美しく、ボバラークのホルンが一段と冴えた名演奏。B面は交響曲7番の第2楽章をホルンとオルガン演奏用に編曲した楽曲。メロディーパターンを繰り返しながら音楽を盛り上げていく、ブルックナー音楽の特徴がホルンとオルガンで豊かに表現されている。なんといっても、ホルンの響きとオルガンの重低音が素晴らしくマッチしている。カートリッジはオルトフォンSPU-GTで試聴したが、オルガンの重低音と中高音の様々な音色、それにホルンのなめらかで豊かな音色がスムースにマッチした好録音。現地に出向く以外には聞くことで出来ない豊かな音場と名手による極上の演奏を楽しめるアルバムである。

評:JAS

株式会社音楽之友社 ステレオ編集部(選者)神崎 一雄氏 12月の優秀録音盤

recommend15120301

音場の展開が豊かでスケール感充分。精細さも満点

R.シュトラウス:英雄の生涯&ドン・ファン
篠崎史紀(ヴァイオリン・ソロ)、パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)、
NHK交響楽団

発売元:ソニーミュージック
価格:¥3,000+税
品番:SICC19003
発売日:2015年9月23日

株式会社音楽出版社 CDジャーナル誌 (選者)真保 みゆき氏 12月の推薦盤

recommend15120302

2015年を代表するポップス・アルバム♥

嵐/Japonism

CD

ジャンル:J-Rock&Pops
レーベル:ジェイ:ストーム
発売日:2015.10.21
価格:¥3,300+税
品番:JACA-5484~5

2015年11月19日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15112007

飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ コンサート2013
飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ

発売元:株式会社シンタックスジャパン
発売:2014/12/12(e-onkyo music
価格:¥2,057(税込)
フォーマット:24bit/96kHz FLAC/WAV

聴きどころ

今月は日本オーディオ協会の法人会員でもある株式会社シンタックスジャパンが立ち上げた音楽レーベル”RME Premium Recordings”から新旧7作品を取り上げる。シンタックスジャパンはドイツRME製品の販売元であるシンタックスグループの日本法人であるが、そのシンタックスジャパンが、MADIと呼ばれる音声伝送技術をベースにしたRMEの録音機器を使ってコンパクトな機材で良質な音楽制作を行う為に立ち上げたレーベルがRME Premium Recordings である。RME Premium Recordingsの録音フォーマットは96kHz/24bit以上のハイレゾ録音であり、販売はe-onkyo musicからとなる。
さて、1作目は昨年の「日本プロ音楽録音賞」の「2chノンパッケージ」部門で 最優秀賞を受賞した「飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ コンサート2013」を取り上げる。演奏は飛騨地方に縁のある演奏家が中心に立ち上げたオーケストラであるが、さすが国内外で活躍するトッププレイヤーの集まりで演奏は素晴らしい。このオーケストラは指揮者を置かず演奏家同士で曲作りをするとのことで、アルバムに収録されている聞きなれたモーツァルトのクラリネット協奏曲でも随所に新鮮な響きを出している。プロコフィエフの古典交響曲も小編成オーケストラならではの緻密なアンサンブルとハーモニーを愉しめる。終曲の「飛騨山娘」では、日本ののどかな原風景が良く表現された、心和む好演奏である。録音はRME Premium Recordingsの基本理念「色付けのない透明無垢なサウンドで演奏会場の空気感さえも余すことなく録り込んだレコーディング作品を、録れたての音を産地直送さながらに余分な加工をせずにユーザーの再生環境へ届けること」の通りに、空気感あふれる自然な音場感を再生し、あたかもコンサート会場にいる気持ちになる好録音。音色は滑らかで、この滑らかさは特にモーツアルト作品では優雅さを引き出している。録音は2013年6月2日に高山市の飛騨・世界生活文化センター飛騨芸術堂で行われたライブ録音。観客の拍手からも演奏会の素晴らしさが伝わる。エンジニアは名古屋芸術大学の長江和哉氏。配信の際添付されるライナーノートには録音機材一覧と詳しいマイク配置の記載があり、オーディオマニアにはうれしい情報となっている。ハイレゾ配信により多くの人がこの作品を最良の状態で聴くことが出来るが、生演奏でこの飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラを聴ける飛騨の人たちをうらやましく思うのは筆者だけではないと思う。

評:JAS

2015年11月19日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15112006

Nozomi Iwai Piano Recital 2014
岩井のぞみ

発売元:株式会社シンタックスジャパン
発売:2014/12/18(e-onkyo music
価格:¥3,240(税込)
フォーマット:24bit/192kHz FLAC/WAV Stereo/Surround

聴きどころ

2作目は岩井のぞみが2014年4月25日に東京・紀尾井ホールで行ったソロピアノリサイタルの全曲収録アルバム。余談だか、ネットワークオーディオの良さのひとつにコンサート全曲収録とか、オペラとか、長時間の楽曲でもメディアの収録時間に制限されないこともあると思う。さて、岩井のぞみは4歳からピアノを始め、桐朋学園大学音楽学部を2009年に卒業後、研究科に在籍し渡米。現在もアメリカの音楽大学に在学中とのこと。また、日欧米の各地でのコンクールで受賞歴があり、今後の活躍が期待される若手ピアニスト。その演奏は、1曲目のバッハのイタリア協奏曲はスムースで軽快。一音一音しっかりとした若手らしい現代風な演奏。2曲目はメンデルスゾーンの無言歌集から7曲。馴染みのある「春の歌」も含まれている。演奏は緻密で、それぞれの楽曲に合った感情が込められている。また、とてもピアノの響きが美しい。リサイタル後半はドビッシーの「前奏曲集第1 巻」。流れるような大きなスケール感の中に様々な音色が奏でられ、まさに印象派、ゴッホの絵を見ているような様な感動を覚える。最後にアンコールが2曲演奏されるが、演奏会を成功させた安堵感か、感情豊かな演奏でコンサートの余韻に浸ることが出来る。ライブ録音であるが、アンコール曲の最後にのみ拍手が入っており、その拍手からも演奏会の素晴らしさが伝わってくる。録音の最大のポイントはハイレゾ録音の為に、周波数特性が100kHz まで伸びているサンケンのCO-100kを使用したことにあると思う。勿論それだけではなく、システム全体、マイキング等、すべてのバランスが重要と思うが、音の鮮度、響きが素晴らしい。何もストレスを感じない、つまりコンサート会場の最上席での試聴が味わえる。録音エンジニアは入交英雄氏で、ライナーノートには詳しいレコーディング情報の記載がある。演奏、録音共に素晴らしいアルバムである。

評:JAS

2015年11月19日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15112005

コントラポントのヴェスプロ
古楽アンサンブル コントラポント

発売元:株式会社シンタックスジャパン
発売:2015/08/31(e-onkyo music
価格:¥2,700(税込)
フォーマット:24bit/192kHz FLAC/WAV Stereo/5.1ch Surround/3D-Height Surround

聴きどころ

3作目は古楽アンサンブル・コントラポントの演奏によるモンテヴェルディ作曲「聖母の夕べの祈り」。2015年6月22日 カトリック関口教会 東京カテドラル 聖マリア大聖堂で行われた、結成10周年記念として開催された第20回定期演奏会でのライブ録音である。会場の東京カテドラル 聖マリア大聖堂は残響7秒との事で、所謂コンサートホールの音響環境とは異なるが、ルネサンス音楽からバロック音楽は教会音楽がベースであるから、本来の会場での演奏会となる。演奏もモンテヴェルディの時代の様式に忠実に行われたとの事であり、教会の長い残響が荘厳さを醸し出している。楽曲は、バッハのカンタータ同様、オルガン前・後奏、声楽ソロ及び合唱と古楽器による小編成管弦アンサンブル、リート伴奏、オルガン伴奏による声楽ソロ、グレゴリオ聖歌によるアンティフィナや祈祷など様々な演奏形態が交互に行われ、1時間半を超える長時間楽曲であるが楽しめる。録音は残響7秒からわかる通り、響き成分を多く含むが、決して共鳴音ではなく、演奏そのものをマスキングする物ではない。あくまで自然な響きでモンテヴェルディの音楽の一部であり、音楽性を高める重要な要素と思う。今回はステレオ版を試聴したが、3D-Height Surround版も用意されるとの事で、興味ある提案と思う。録音エンジニアは入交英雄氏。録音詳細はシンタックス社の下記サイトから参照できる。「聖母の夕べの祈り」はルネッサンス音楽の傑作でもあり、多くの人に聞いていただきたいアルバムである。
http://www.synthax.jp/user-artists/articles/contraponto.html

評:JAS

2015年11月19日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

recommend15112004

三枝伸太郎 Orquesta de la Esperanza
(オルケスタ・デ・ラ・エスペランサ)

発売元:株式会社シンタックスジャパン
発売:2015/09/25(e-onkyo music
価格:¥2,700(税込)
フォーマット:24bit/192kHz FLAC/WAV

聴きどころ

4作目は映画音楽、劇伴音楽を多数手掛ける新進気鋭の作曲家、三枝伸太郎が率いるアンサンブル「Orquesta de la Esperanza」のデビューアルバム。「Orquesta de la Esperanza」は2014年4月、6人編成で初演を行い、現在は日本におけるタンゴ演奏では最も人気のある若手演奏家による8名編成。今回の演奏楽曲は1曲を除きすべて三枝による作曲。1曲目は温かみを感ずるバンドネオンと弦楽四重奏で始まり、2曲目はピアノ、ベースも加わり本格的なタンゴ演奏になり、三枝とOrquesta de la Esperanzaの世界に引き込まれる。続いてこのアルバムのハイライト組曲「希望の季節」。三枝の言葉によると「3.11の震災のあと、春の終わりから夏までを描写したもの」とのことだが暗さはなく爽やかな楽曲である。そして終曲まで一気に楽しめる。録音は、先ずS/Nの良さに驚く。静寂の中から音楽が立ち上がる。各楽器も非常に鮮度が高く、且つ弦楽器は滑らかに、パーカッション系は立ち上がりよく、全く濁りのない素晴らしい録音である。楽曲、演奏も素晴らしいが、この音質観点だけでも大推薦である。2015年5月29日、30日 神奈川県立相模湖交流センターで録音。ライブではなくセッション録音のようである。エンジニアは名古屋芸術大学の長江和哉氏。演奏内容、録音共に非常にレベルの高い推薦版である。

評:JAS