2018年11月12日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト
聴きどころ
彼女はNHK全国学校音楽コンクール2009年中学生の部課題曲「YELL」やNHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』主題歌「ありがとう」がヒットした国民的音楽バンドいきものがかりのセンターボーリスト。2017年からのバンド活動休止中に制作されたソロ1stアルバムを紹介します。
まずは音程感が素晴らし歌声にのせて納められている11曲のタイトルで、全体像をつかんで頂きたい。いきものがかりの先輩格で路上ライブ出身のゆずの楽曲「少年」、米津玄師(よねつけんし)の新曲「アイネクライネ」、村下孝蔵の「初恋」、スピッツ1998年のシングル「冷たい頬」、ピター・ポール&マリーが歌って日本でも大ヒットした「500マイル」、服部良一作で笠置シズ子が歌うブギ―シリーズからの一曲「ヘイヘイブギ―」、堺正章「さらば恋人」、南沙織1976年のヒット「哀しい妖精」、ホルストの組曲惑星・木星から引用された賛歌「ワールド・イン・ユニオン」、大滝詠一作でシリア・ポールが歌った「夢で逢えたら」。NHKで「ありがとぅ~」と毎朝聴いてその清涼感溢れる歌声を覚えていた皆さんには、きっと掴みがあるラインナップばかりです。
ライナーノーツからは収録におさえたスタジオが7か所で参加したドラマーも6人にのぼり、音作りに時間と膨大な手間暇が掛かっているのは、一聴瞭然であり派手な音造りではなく、オーディオ再生でも楽しく聴きたいサウンドに。「夢で逢えたら」の基本的なバックトラックは1977年FUSSA 45 STUDIOでの収録で笛吹銅次(大滝詠一の変名)がエンジニアとしてクレジットされているのが特記ものです。
評:JAS