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2017年10月13日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

聴きどころ

2作目は、ジョージ・セル指揮 クリーヴランド管弦楽団によるドヴォルザークのスラヴ舞曲集全曲である。録音は1963年から1965年で3トラック録音。カザドシュのモーツァルト同様今回新たにアンドレアス・K・マイヤーによりDSD 2トラックステレオにリマスターが行なわれ、SA-CD化されたとのこと。既に名盤として定評のある演奏はすばらしい。録音はD-レンジの狭さを多少感じるものの、透明感があり、混濁することなく各楽器が定位よくクリアーに聞こえ、更にフルオーケストラ作品としてのスケール感、ステレオ感も充分にあり楽しめる。加えて、アンドレアス・K・マイヤーによる「リマスタリング・ノート」、「ジョージ・セル、大いに語る」と題したジョージ・セルの没後に発売されたLPレコードに収録されたジョージ・セルのインタビュー音声の翻訳等、ライナー・ノートがとても充実している。特に「ジョージ・セル、大いに語る」は内容が多岐にわたり一読に値する。単なる旧作のリイシューではなく、とても素晴らしい作品となっている。

評:JAS