いい音 おすすめソフト

2017年3月22日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

聴きどころ

オルガン奏者金子雄太をリーダーとするAQUAPITのニューアルバム。バンド結成は1997年というから彼らの音楽活動は20年以上を経るわけだが、途中冷却期間としての活動休止をはさみながらも、今回はソロユニットAQUAPITに吉田智(ギター)横山和明(ドラムス)を迎え、トリオ演奏によるダンサブルな作品に仕上がっている。録音は横浜みなとみらいエリアにあるランドマークスタジオで、収録用音響調整卓が世界的に定評あるSSL4000Gシリーズ、サウンドエンジニアもリーダー金子雄太と同じ年代で、彼ら経験豊かなスタッフ布陣での制作となっている。
全8曲からなるアルバムは金子雄太作曲のオリジナルナンバーに加え、クリフトン・デイヴィス、スティーヴィー・ワンダーの曲をカバーしているが、中でもセロニアス・モンクのMonk’s Dreamが秀逸な演奏。ライナーに金子雄太自身も書いているとおりモンクのピュアなピアノ演奏そのものがオルガンで目の前に展開している。FLACとDSDの両方で試聴したがハモンドオルガンB3の切れを聴くならFLAC、小気味よいドラミングとの掛け合いを聴くならばDSDが良しと聴いた。

評:JAS