2016年8月22日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト
聴きどころ
次は若手ヴァイオリニスト 三浦文彰の紀尾井町ホール(東京)でのリサイタルのライブ録音。ピアニスト 田村響とのツアーの最終公演からの録音で、なじみある楽曲を確かなテクニックとともに音楽性豊かに演奏した作品集である。悪魔のトリル、ツィゴイネルワイゼンと技巧的な楽曲では、華やかでダイナミックに、一方、ドヴォルザークの4つのロマンティックな小品等、メロディアスな楽曲ではなめらかでやさしく、伸びがあり開放的な三浦文彰のヴァイオリンの音色は魅力的で素晴らしい。録音はオクタヴィア・レコードの江崎氏である。ヴァイオリンはしっかりセンターに定位し、華やかにクリアーに録られ、その後ろにピアノが多少の残響とともに広がり、ホール感を出している。演奏、録音共に素晴らしいアルバムである。
評:JAS