2015年4月9日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト
聴きどころ
AD-1はアナログプレーヤーの調整に用いるテストディスクで、B&K社製レベルコーダやワウ・フラッタ測定装置の使用を想定した本格的なものだが、収録されている正弦波信号を聞きながら簡単にできるプレーヤーのバランス確認と、併せて部屋の状態がチェックできるのでさわりを紹介しよう。
SIDE 1のバンド1、バンド2は20Hzから20kHzまでのスイープ信号が左右別々に入っている。1オクターヴ5秒というスイープ音を耳で聞きながら、途中で極端なレベル変動やノイズ等が無い事を、左右それぞれ確認する。少し大きめの音で再生すると部屋の置物が共振することがあるので、そこは取り除くと良い。
バンド4はトーンアームの共振周波数確認用信号が1kHzの基準信号直後に4Hzから100Hzまで1オクターヴ15秒というスロー・スイープで収められている。このバンドを再生しながらヘッドシェルを目視してブルブル振れるところが共振点。
自宅セットで確認したところ約6秒後に振動が最大化したので共振点はおよそ2.5~3.0Hzの範囲にあることが判った。
SIDE 2のバンド途中には溝の無い広場があるが、ここではトーンアームのインサイドフォースキャンセラーの確認ができる。丘の上の広場を内側外側どちらにも動かず針先が滑り続けるのが正しい姿であり、これまでもトーンアームに刻まれている目安調整のメモリを信用して使ってきたが、この確認を行うと目から鱗とはこのこと。正確な調整を行ったあとの再生音が見違えてフレッシュになり、このバンドだけでも十分に利用価値があると感じた。
この他1/3オクターヴ・バンド・ノイズなども収められているが、添付の詳しい解説資料も大変参考になる。
(詳細と購入方法はこちら:http://www.jas-audio.or.jp/soft )