2015年5月14日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト
聴きどころ
レッド・ツェッペリンの2014年6月に発売された初期3作に続いて、「レッド・ツェッペリンIV」と同時にリリースされた「聖なる館」のリマスター版!今でこそ “多様性” という言葉を用いられているが発売当時は様々な批評を受けたアルバム、しかしながらその後に発売されたライブ アルバムにおける このアルバムの収録曲を聞くと 1本芯の通った楽曲で構成されたアルバムである事がわかる。この2014リマスターシリーズに共通するのは「各楽器(ヴォーカルも含む)の音と奥行き感をはっきりさせることでそれぞれの存在感を際立たせること」だと思う、それにより1曲目「永遠の詩」では12弦と6弦エレキギターのスリリングな掛け合いが、2曲目「レインソング」では曲中で使用されている磁気テープを音源とするメロトロンの特長が如実に現れる。3曲目「丘のむこうに」で注目すべきはドラム。ドラムが演奏を支えている事がよくわかる6曲目「デジャ•メイク•ハー」におけるギターは “ディストーションはこうあるべき” と言っているのではと思うほど。ヴォーカルについても無論全曲にわたって存在感がある。”多様性” という表現をされ様々な楽器を使ったこのリマスター アルバムはオーディオファンとしても面白い、さらに このバンドがジミー・ペイジ、ロバート・プラント、ジョン・ポール・ジョーンズ、そしてジョン・ボーナムの4人でなければならなかった(注)理由もわかる。
注)1980年にジョン・ボーナムが他界したことでバンドは解散している
評:JAS