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Vol.32 自然界は”サラウンドサウンド”の世界

昨日は久しぶりに天気が回復、帰り道を変更して、広い畑の中の道を歩きました。 明かりがほとんど有りません。周りはものすごい虫の声です。耳を全開にしてみますと 時々キーの高い鳴き声がします。頭上では飛行機が高い高度をゆっくり移動していきます。時折、林の向こうからは電車が通過して行く音が聞こえます。まさに音に包まれています。 これは音の大パノラマ、これこそがサラウンドサウンドの世界です。
ここでちょっと「音のはなし」ですが ノイズには「雑音:振幅や周波数が不規則に変動」と「騒音:望ましくない音、不快と感ずる音」が有ります。
畑の中の状況は、虫の声「雑音」の中に特定の鳴き声や飛行機等の移動音が加わっており、 ノイズ「雑音」のオンパレードですが心地よい素晴しい世界が展開されています。 一方、私たちが日常暮らす周囲の音「雑音」は意識しないと聞こえません。感ずるのは「騒音」ばかりです。文明の作られた音「騒音」の氾濫で、心地よい音までも、耳に届いていても聞いていない状態なのでしようか。
サラウンドサウンドの世界はいつも私たちの周りに有り、特殊な世界ではありません。小さいころから、海や野山、畑や校庭、スタジアムや教会など、沢山の素晴しい経験をしています。昔の体験等を思い出しながら、あらためて耳を傾けてください。感動です。

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