2026summer

OTOTEN2026を終えて

一般社団法人日本オーディオ協会 会長 小川理子

暑中お見舞い申し上げます

暑い毎日、皆様におかれましては、お変わりございませんか。

さて、まだ猛暑を迎える前、6月にはOTOTEN2026を開催いたしました。今回は、来年の日本オーディオ協会創立75周年を踏まえ、今後、未来への夢や希望をのせて、オーディオ業界の新たな展望を披露する周年イヤーの前哨戦としての位置づけで、いくつかのトライアルをしました。

開催期間を従来の二日間から三日間にし、プレミアムデーとして初日を有料にする、メディアをご招待する、ゲストによるスペシャルイベントを行う、などを実行し、大きな手ごたえがありました。さらには、業界からの来場も多く、交流が活性化し、オーディオに関わる様々な立場の方々が一つになって前進する、という機運も醸成されたように思います。

また、私が通路を歩いていると、「会長さん、プレミアムデーの、あのプログラムが良かったから、ぜひ来年もやってください!」とわざわざ声をかけてくださる来場者の方もいらっしゃいました。実施したプログラムへの興味関心も年々高くなってきているように感じます。

分析によりますと、悪天候が影響し、総来場者数は昨年より若干減少しましたが、リピート率や平均滞在時間が前年よりも上昇するなど、来場者の満足度が高まりつつあることを実感としています。若年層比率も3割以上をキープすることができました。また、若い世代ほど女性比率が高いというのも特徴的です。

近年のOTOTENでは、出展社のジャンルも徐々に増えて、それに連れて来場者の多様性も広がりつつあります。若年層、女性、ファミリー、どれも、まだまだ惹きつける余地があると考えていますし、来年に向けて様々なプレーヤーとの共創を取入れながら、未来への可能性を示す一大イベントになればとの思いで、しっかりとアイデアを練って実行していきたいと思います。

現時点での中長期構想の一つには、次世代育成の観点があります。少子高齢化とAIネイティブがスタンダードとなる社会で、音楽を楽しむスタイルも変貌していますが、音楽に感動する、音に歓ぶ、時間と空間の流れや変化を楽しむ、という普遍的な人類の本能は、どんな時代になっても変わらず尊いものです。特に、現代のような複雑で複層的な構造課題を抱える世の中に身をおく私たちには、忘れてはならない、次世代に継承すべき文化的資産です。その文化の基盤も、新陳代謝を繰り返しながらも、強固に整えていく使命があります。

ストリーミングサービスが拡大したことで、何十億曲という音楽コンテンツに素早くアプローチすることが可能であり、常に新しい音楽との出会いがある、という一方で、アナログレコードやCDでじっくりと楽しむスタイルが増えています。YouTubeなどSNSによって、世界中のユーザーが発信するコンテンツにリアルタイムに接することができ、大変面白みのある世界にオーディオ業界は存在しています。

これからもその面白さや、幅の広さや、奥深さを、多くのファンにお届けして、人生を豊かに過ごしていただけるよう、協会としても尽力してまいります。