2022summer

2022年通常総会、OTOTEN2022を終えて

一般社団法人日本オーディオ協会会長小川 理子

去る6月10日(金)に通常総会を、また翌11日(土)、12日(日)には、3年ぶりとなるOTOTEN2022を開催いたしました。すでに色々なところから報告が上がっておりますように、OTOTEN2022にはたくさんのオーディオファンの皆様にご来場いただきまして、誠にありがとうございました。久しぶりにお顔を拝見することができた方々も多く、リアルイベントができて本当に良かった、無事に終わって良かったと胸をなでおろしております。関係されました皆様に厚く御礼申し上げます。

私は2018年に会長に就任させていただきましたが、以前から、オーディオ市場が向き合う顧客の姿やオーディオ業界で働く方々の多様性が乏しい、ということを感じていました。デジタルネットワークが駆使されて多様な視聴スタイルと多様なコンテンツにあふれる時代に、もっと多様性に目を向け、若年層や女性がもっと振り向きたくなる業界にしたいと強く願い、末永専務理事とともに、未来に向けて夢を描こうと、できるところからチャレンジをスタートしました。直近の2年間はコロナ禍でリアルなイベントも制限され、なかなか思うようにならないところもありましたが、協会のホームページを一新したり、OTOTENには将来この業界の仕事を志望する学生たちにも運営に参画してもらうなど、モダナイゼーションを進めているところです。

そのような背景の中、今回の総会では、新たに3人の女性理事が誕生しました。これまで理事会には女性は私のみ、総会に参加される会員さんも女性はゼロ、OTOTENに来場されるお客様もほぼ男性、というように、グローバルに事業を展開するオーディオ業界としてはあまりにバランスの悪い現状を打破すべく、まずは協会の理事の女性比率を見直すことが喫緊の課題でしたので、ご承認いただけましたことを本当に感謝しております。この号では女性理事たちからのご挨拶も掲載しておりますので、ぜひご覧ください。


左から 須貝あゆみ理事、長岡香江理事、小川理子会長、角谷朗子理事

次なる目標は、12月6日の「音の日」を老若男女問わず、広く認知してもらうことです。今や化粧品業界は男性に対して積極的に男性用化粧品を販売し、家電業界は男性用ビューティ家電を販売しています。ビューティケアは女性のもの、というアンコンシャスバイアスを取り除き、業界の活性化を進められています。オーディオ業界も、オーディオは男性のものというアンコンシャスバイアスを取り除いて、多様な人たちが活き活きと楽しめる世界を実現しなければなりません。

今期も、オーディオの可能性を拓き、明るく夢を描けるオーディオ業界の持続可能な発展のために、皆様とともに尽力してまいりたいと思います。

どうぞご支援ご協力のほど、よろしくお願いいたします。