2026winter

音の日2025を振り返って

ゲスト:長江和哉さん(名古屋芸術大学 教授)
執筆:末永信一(日本オーディオ協会 専務理事)

2025年の音の日イベントは、12月6日[音の日]が土曜日のため、12月5日に神田スクエアにおいて開催されました。200名を超える方々が参加され、また、参加された方々から非常に良い評判がたくさん寄せられました。運営サイドからすると大変嬉しいお話であり、せっかくなのでJASジャーナルに、その雰囲気を記録しておきたいと思い、名古屋芸術大学の長江和哉さんと対談をして舞台裏の話も含めて、音の日について振り返りました。

この対談は2025年12月26日に名古屋芸術大学にて行われました。

はじめに

長江)小川会長が音の日は冬の風物詩となってきたといった挨拶をされていましたが、音の日を迎えると年末が来たなぁ!という気分になりますね。

末永)ほんと、ああ1年が終わったなぁという気分になります。特に2025年は1月のAESのセミナー&新年会に参加させていただいたのに始まり、長江先生には本当にお世話になった1年でした。ありがとうございました。

長江)1年があっという間ですね。

末永)ですね(笑)

長江)神田スクエアで音の日を開催するようになって何年ですか?

末永)2022年からですから2025年の音の日で4年目ですね。

長江)以前の音の日といえば、目黒雅叙園の会場の荘厳な(昭和的な?)イメージでしたね。

末永)式典的には、金屏風の前で表彰状を受け取る姿の方が相応しいのかも知れませんが、学生たちの表情を見ていると可哀そうなくらい緊張していて、この雰囲気をもっと明るいものに変えたいと、小川会長とよく話をしていたのです。神田スクエアという新しくできたホールにちょうどいい明るい雰囲気を感じまして、それからですね、適度なフォーマル感を残しながら、新しい音の日のイメージを作りあげていくことができました。

長江)ReC♪ST(学生の制作する音楽録音作品コンテスト)とプロ録(日本プロ音楽録音賞)の表彰式を隣の部屋ではなく同じ会場でやるようになったのも、神田スクエアでやるようになってからですよね。

末永)そうなんです。日本音楽スタジオ協会の当時の会長の高田英男さんにReC♪STの作品がすごいんで、プロの皆さんに関心をもってもらいたいから、ぜひ兄弟コンテストのようにしていきましょう!とお話しをして、一緒の会場でやることになったんです。

長江)なるほど、そういうことでしたか。それはいいことですね!

末永)プロ録の方も、だいぶ若いエンジニアの応募が増えていて、いい流れになってきているのかなと思っています。

ReC♪ST

末永)せっかくなので、長江先生にも関わっていただいているReC♪STのことに、まずは触れておきたいと思います。

長江)はい、よろしくお願いします。


2025年のReC♪ST表彰者たち

受賞結果については、こちらをご覧ください。

末永)今年で11回目の開催となりましたReC♪STですが、学生の作品の完成度に毎年驚かされている次第ですが、長江先生から見ていかがですか?

長江)年々良くなっていると思いますね。始まった頃はエントリー数も少なかったのですが、最近はかなりの数の作品がエントリーされていますよね。

末永)そうですね、昨年が63作品、今年はちょっと少なかったですが、それでも49作品、だいたいここのところ毎年50以上の作品応募があります。

長江)参加している学校も増えているんですよね。

末永)少しずつではありますが、増えてきていますね。今年は16校でした。

長江)今までエントリーのなかった学校の名前も聞くようになりましたね。

末永)全国の芸術大学/音楽大学/音響系の専門学校に開催案内を送付しているものの、まだまだ宣伝が行き届いていないかなというところです。

長江)作風のバリエーションもだいぶ広がってきていて、頼もしく感じています。

末永)小川会長が「若者らしい自由な発想のしなやかな作品」という表現をよく使われていますが、その表現に匹敵する素晴らしい出来栄えを感じる昨今だと思っています。

長江)プロ録とReC♪STが同じようなコンテストに見えるとしても、その中でもコントラストがあるというところが、素晴らしいことだと思いますね。

末永)学生には、学生時代にしか出来ないことをしっかり享受してもらいたいですよね。

長江)最近は会場の天井スピーカーも使ってイマーシブの試聴環境が整えられたりして、聴き応えがありますね。

末永)プロ録の方でもイマーシブ作品の表彰が増えていますし、来場者の皆さんにしっかり立体感を感じてもらいたいと高田さんらと話して、実現したんです。思ったより効果がありますよね。

長江)やっぱり兄弟コンテストの実現に向けた動きが大きいわけですね。

末永)そうですね。わたし的にはReC♪STの表彰者が、その後まずはプロ録のニュープロミネント賞(将来有望な若手エンジニアを顕彰する賞)を獲得してくれることを夢見ています。

長江)次の目標が見えるというのは、モチベーションも湧いてくると思いますね。早く実現するといいですね。

末永)そのためにもReC♪STの受賞者や関係者たちには、プロ録の表彰式にも参加して、どういうところがすごいのかを見ておいてもらいたいのです。

長江)そうですね。


受賞の喜びを語る優秀録音技術賞の佐藤匡介さん

末永)今年のReC♪STの特長とか、紹介していただけますか?

長江)昨年あたりから、非常に個性的な作品が増えている印象がありますね。今年も、しっかり作品と向き合っている様子がたくさん見られました。

末永)確かに!まず聴いた印象として、工夫されているなぁ、ユニークだなぁと思う作品がいくつもありましたね。

長江)ユニークさに加えて録音技術という基本がしっかりとなければ上位に上がって来ないわけですから、まさに企画力と録音技術力という両面が求められるReC♪STならではの作品が増えてきているのは大変望ましいことですね。

末永)他にもありますか?

長江)あと、AIを使った作品というのもいくつかありましたね。

末永)録音技術の範囲にAIを使うのはコンテストの主旨に合わないのでダメだと思いますが、作曲についてAIを用いたとのことなので、今回は審議しませんでしたが、来年以降もいろんなアプローチが出てくる可能性もあるので、AIの活用については議論が必要ですね。

長江)音楽作品というのは、作曲家や演奏家といったアーティストと録音エンジニアとの間で起こす化学反応によって出来上がるものなのですが、今までにないアプローチだからと拒絶するのではなくて、どんな作品が出てくるのか楽しみでもあります。

末永)才能あるアーティストとの出会いなんかも重要なファクターかもしれませんね。

長江)おっしゃる通りです。謂わば、写真撮影でいうところの被写体みたいなもので、何を撮りたいのか、どういう風に撮りたいのか、何を伝えたいのか。自由度は高い訳ですが、簡単なことではありません。

末永)なるほど、とても分かりやすいお話かと。つまり、出会うだけではダメだということですね。その良さをどう引き出せるか。

長江)そのためには、自分と向き合い、音楽とも向き合うことが大切かと思いますね。

末永)やっぱり日頃から学生さんたちと接しておられる長江先生の視点はさすがですね!

長江)とほほ!でも、その自由度の高さが許されているコンテストが、ReC♪STの良いところだと思います。

末永)プロ録の審査員でもある録音エンジニアの深田晃さんがおっしゃっていましたが、レコーディングする部屋を押えたり、演奏する人たちのスケジュールを確保したり、もちろんその後に編集作業が行われたりと、様々な調整の上に作品が出来上がるわけで、そのプロデュースをやること自体がいい経験になると。

長江)そうです。社会人になると作業を分業して行うことが多いので、このすべてを体験することは貴重な機会かと思います。

末永)あと、自分でやったという自信は企画書にも現れますね。加えて自分としっかり向き合うということに通じるかと思いますが、目に留まる工夫が企画書の中に描けているかを意識して欲しいですね。

長江)最近のReC♪STでいいなと思うことは、過去の受賞者も会場に来場してくれていることですね。久しぶりに元気な顔を見ると嬉しくなります。

末永)以前のオーディオ協会では、せっかくこのコンテストを通じて若い人たちとの接点があったのに、表彰状を渡したらサヨナラって感じだったんです。数年前になりますが、ホームページを作り変える際に、過去の受賞者に連絡を取ったら、みんな何かやれることがあったら協力させてください!と嬉しいことを言ってくれたんですよね。

長江)みんな感謝していますからね。

末永)そうなんです。そんな話を小川会長に伝えたら、過去の受賞者を表彰式に招いてあげてアルムナイを作ってあげましょうと言っていただきましてね。

長江)それは素晴らしいことですね。

末永)お陰で、たくさん音の日に若い人たちも来るようになり、より明るい雰囲気になってきたと思っています。

長江)若者に、そういう素晴らしい機会を与えていただいているオーディオ協会には、本当に感謝しております。

末永)いえいえ、若い人たちからエネルギーをいただいているのは私たちですから、こちらこそ感謝です!

長江)受賞者を応援する友達もたくさん来ていますよね。

末永)そういう方々はどんどん増えてきていますし、どんな作品が受賞しているかを勉強したいから参加したいという学生さんもいます。先生方の参加も多くなっているのですよ。

長江)それはいいことですね。

末永)ますます盛り上がってきていますから、本当に嬉しいアクティビティーになってきています。

長江)残念ながら亡くなられてしまいましたが、このコンテストを立ち上げられた穴澤健明さんも、しっかり応援されているんじゃないでしょうかね。きっと喜んでおられると思いますよ。

末永)長江先生が審査員に就任されたのも、穴澤さんからの推薦だったとか。

長江)そうなんです。穴澤さんがドイツで行われているトーンマイスター教育に以前から興味を持たれていて、その関係で話をさせていただくことがありました。その後、2014年にオーディオ協会で学生向けのコンテストを始める話があるからと誘われたわけです。

末永)なるほど、そういうことがきっかけだったのですね。

長江)はい、そうなんです。


第一回 ReC♪ST表彰式(2014年)
一番右がコンテストの開催に尽力された故・穴澤健明氏

末永)まさに大きな構想を持って、穴澤さんはコンテストを始められたのですね。

長江)穴澤さんからの依頼でJASジャーナル2016年3月号より3回に分けて「欧州のトーンマイスター教育について」を寄稿させていただいたり、穴澤さんのお陰でたくさんの方々とのつながりができました。

末永)そうだったのですね。その辺りのアップデートのご寄稿をお待ちしておりますし、またいろいろと教えてください。

長江)はい、引き続きよろしくお願いします。

音の匠

2025年の「音の匠」には、電子楽器の開発および普及に貢献された皆様として、以下の方々を顕彰しました。

顕彰式の後、小川理子会長を司会に、音の匠3名と特別ゲストに向谷実氏(元カシオペア/現・かつしかトリオのキーボード奏者)を迎え、パネルインタビューが行われました。また、ゲストの向谷実様に「音の匠特別賞」が顕彰されました。


「音の匠」授賞式

長江)毎年、音の匠はすごい方々が登場されて、その講演もいい内容を聞かせていただいているのですが、今年の音の匠のトークセッションは本当に素晴らしい内容でしたね。

末永)はい、そういったメールを先生から頂いたもので、ぜひ対談をお願いします!と連絡させていただきまして……。

長江)お忙しいところ名古屋までお越しいただき、ありがとうございます。

末永)いえいえ、こちらこそ。その素直な感想をいただけたことが嬉しかったんですよ。先生は大学時代にバンドでコルグのシンセサイザーを使っておられたんだとか。

長江)そうなんです。01/W FDというモデルですね。だから、今回の電子楽器に関するすべての話が懐かしくて、しっかりと聞き入ってしまいました。

末永)ありがたいです。来場者にはそういった方が多かったみたいですよ。「良かった!」という反応をこれまで以上にたくさん頂戴しました。実は今回の音の匠は非常に欲張ってしまって、4人も同時に顕彰することになったものですから、各々の方々と連絡を取り合うのも大変だったわけです。

長江)そうでしょうね。会長とかそういう方々ですし。

末永)でも各社のサポートの皆さんの協力がほんと素晴らしくて助かりました。

長江)そうでしたか。もちろん、事前に打合せをされたのですよね?

末永)はい、ご本人たちにお会いして、お話を聞いて、トークのシナリオをまとめたのですが、結果的には用意していなかった話がやっぱり面白かったとなりましたね(笑)


「音の匠」と音の匠選考委員の皆さん

長江)今年の音の匠は、電子楽器の開発に関わられた皆様ですが、どういう経緯で選ばれたのですか?

末永)「音の匠選考委員会」のメンバー11名から候補者をあげていただいて、それぞれ審議していくのです。今年も20件近い案件の中で審議を行ったわけですが、TR-808というリズムマシン、通称:ヤオヤと呼ばれている人気モデルがローランドから発売されてから45年であり、これを開発された菊本忠男さんは今でも音に関わる研究をされ、実践的なご活躍もされているという点で有力な候補者と挙がったわけです。

長江)ローランドの初期から活躍された方ですね。

末永)また一方で、2024年時点ですが、ヤマハがシンセサイザー50周年と謳ってまして、調べていくとフュージョンが再燃しているとか、電子楽器は新しい音楽ジャンルを創造してきたという点で、この半世紀の貢献を鑑みると、電子楽器の開発および普及に貢献した方々というくくりで音の匠とするのが相応しいんじゃないかという合意形成がされたわけです。

長江)なるほど。

末永)簡単に紹介しているので、いい加減に決めているように聞こえるかもしれませんが、権威ある賞として真面目に審議やプロセスを踏んでいるので、その点はご承知おきを。

長江)いい加減にやっているとは思えないですよ。きっとそういう話し合いはひとつにまとめていくのが大変ですよね。

末永)ありがとうございます。そうなんです。それで代表的な3社(ローランド、ヤマハ、コルグ)のキーマンを候補とすることになったわけですが、演奏者としての観点で、向谷実さんもフォーカスに入れたいと思いまして、委員に諮りましたら、みんなが大賛成してくれました。

長江)それで、特別賞が設けられたわけですね。


キーボード奏者の向谷実氏に「音の匠 特別賞」が顕彰されました

末永)向谷実さんの事務所を訪ねて、主旨を説明しましたら「光栄です!お受けします」とのことで、嬉しかったですね。学生時代にカシオペアのファンだったし、何度もコンサートに行ったりしておりましたから、目の前にご本人がいて、直接お話する機会なんて、もう冷静さを装うのに必死でした。

長江)そうでしたか。

末永)それで、小川会長に報告したら、若い頃にヤマハのDX7を持っていたとか、向谷実さんが来ていただけることにも大変興奮しておられて、喜んでいる隙に無茶を承知で、トークショーの司会進行をお願いしたわけです。

長江)いや、良くできたシナリオだったと思います。小川さんが上手にいい話を引き出されたり、皆さんもお話が上手だったり、あっという間で、もっともっと時間が欲しかったですね。


パネルインタビューの様子

末永)私は楽器に触れてくるような人生じゃなかったので、電子楽器自体に素人で、今回の話が決まった時点から本やWebの情報をしっかり読み込んだんです。

長江)そうですか。

末永)断片的には知っていることもけっこうあったので、一連の情報を読み解いていくような感覚で面白かったですね。それで、どうしてこうなんだろうかと思うことをまとめて、匠の方々とお会いする時にそれを聞いてみたら、ああ、なるほどね!とスッと入ってくることが多かったので、大筋にはそれをまとめたわけです。

長江)さすがですね。

末永)例えば、ヤマハの中田さんから、学生時代からシンセサイザーの重ね録りをやっていた話が聞けたり、就職後すぐにMSXパソコンの商品企画に配属されてFM音源を搭載することになったとか、成功した人にはやっぱり偶然というか、何かのきっかけがあったりするものなんですよね。私はこういうお話を聞くことが好きで、本当に楽しかったですね。

長江)FM音源は世界を変えましたよね。


「音の匠」 中田卓也氏

末永)一過性の技術に終わらず、ガラケー時代の着メロというサービスにも使われたということが中田さんから紹介されていましたが、そういうエピソードの中に、技術に対する愛情が感じられて、素敵だなぁと思ったりしました。

長江)皆さん、本当にお話上手でしたね。

末永)そうなんです。お話上手なのはいいのですが、話し出すと止まらないのが困ったもので(笑)

長江)そうでしたか(笑)

末永)コルグの三枝さんに事前に話を伺った際に、1970年にオーディオフェアで試作機を展示されたというエピソードをご紹介くださいましたが、記憶が鮮明で先週の話かのように語っていただきました。


「音の匠」 三枝文夫氏

長江)皆さんからメモリー容量が小さかったというセリフが何度も出てきましたが、そういうものだったんですか?

末永)そうですね、私も1980年代に社会人になりましたから当時の状況がよく分かりますが、今とは100万倍以上違うと言っても過言ではないというところですかね。むしろメモリーなんか無いに等しい感覚だったんですよ。それでも、電子楽器においても、これからデジタル化が来るという変化が見えてきた時代だったのですね。

長江)それだけに色んな工夫が紹介されていましたね。

末永)PCMデータをそのままメモリーに持てるようになるまでには、だいぶ時間も掛かったと思います。それだけに当時の面白い苦労話も多かったですね。私は三枝さんのお話の中にあった「ただ単に波形を作って音を出しても、それが理想的な波形であっても、楽器らしい音にならない」というあたりに、エンジニアらしいこだわりを感じましたし、菊本さんが仰っていた「音の生々しさを追求していたら、音の立ち上がり数10msに、その多くの情報が含まれているということが分かった」というセリフにエンジニアの意地を感じましたね。


「音の匠」 菊本忠男氏

長江)皆さんがそういう細かいところにまで追及されて、競っていいものを作られていたことが分かるお話でしたね。私もかなり遠回りしながら電子楽器に接してきましたが、DAWがない時代が懐かしいですよね。

末永)ローランド、ヤマハ、コルグの特長をうまく使い分けて演奏されていたという向谷さんの話もとても興味深かったと思います。向谷さんが愛用された3社の代表モデルであるD-50、DX7、M1が会場内にも展示され、懇親会中も人だかりが絶えなかったですね。各社様のご協力に本当に感謝です!

長江)そう、それだけに現在のシンセサイザーは完成し過ぎていて、アーティストに委ねる部分が少ないといったこともお話されていましたね。

末永)ボタンが小さくて、見えないよと笑いを取られていましたけどね(笑)

長江)操作性もだいぶ変わってきているのかと

末永)ボタンじゃなくて、昔のつまみの方が個性的な音の演出ができたということになるんでしょうね。

長江)DX7にはROMカートリッジが刺せるようになっていて、向谷さんがプリセットした<実(みのる)ROM>がリリースされていたというお話がありましたが、思わぬところで「僕、実(みのる)ROMを持ってます」と言われたくらい世の中でシンセサイザーが流行っていたと紹介されていましたね。シンセサイザーは当時の若者の憧れだったと思います。

末永)本当にしゃべりだしたら止まらないくらいお話上手でしたね。皆さんが感動しているのが、向谷さんがAIについて語られたところなんです。

長江)あの話、良かったですね。向谷さんは「AIで作られた曲を聴きましたけど、AIできれいな曲ができるかもしれませんが、音楽の本質はこんなものではない。私が長年演奏したり作曲したりしてきたことは決して無駄ではなかったと思っています。これからも私は一生演奏していきたいと思っています」と力強く語られましたね。

末永)ずっしりきました。

長江)素晴らしい言葉だったと思います。

末永)シンセサイザーと共に生きて来られた重みを感じて、ゲストにお呼びできて良かったなぁと思いました。

長江)はい、良かったと思います。


懇親会の中で、若手エンジニアやReC♪ST受賞者を紹介
Best Master Sound部門で最優秀賞を受賞された丸山武蔵さん(左)

末永)ところで話は変わりますが、向谷さんが名古屋芸大で教えていらっしゃった時代があったそうですね。

長江)そうなんです。2001年から2010年までサウンドメディアコースで音楽制作について教えてくださいました。

末永)懇親会のパーティーで、プロ録やReC♪STの受賞者を紹介しましょうということになっていたので、私が司会進行をしておりましたら、向谷さんが「名古屋芸大の学生がいるんですねぇ」とおっしゃっていて、それで学生さん、OB、もちろん長江先生も呼んできたんです。

長江)久しぶりにお会いできて嬉しかったです!

末永)いろんな驚きのある音の日でした。


向谷さんと名古屋芸術大学の皆さん

長江)来年は12月6日が日曜日ですが、12月4日に音の日イベントが行われるのですか?

末永)はい、12月4日に行いますので予定しておいてください。ちなみに、12月4日は小川さんの誕生日なんですよ(笑)

長江)楽しみにしています。

末永)また2026年も色々とお世話になると思いますが、引き続きよろしくお願いします。

長江)はい、こちらこそ、よろしくお願いします。

末永)今日はお忙しいところお時間を頂き、ありがとうございました。