第11回・2006年の音の匠
平成18年12月6日「音の日」の記念行事として第11回「音の匠」顕彰が行われました。本年の「音の匠」は、幼少時に視覚をうしないながらも、その優れた聴覚を活かし、聴覚の素晴しさを説くと共に人々に勇気を与える活動をされているエッセイストの三宮麻由子(さんのみや まゆこ)氏に贈呈しました。顕彰式は午後4時より虎ノ門パストラル葵の間で行われました。鹿井信雄会長より顕彰楯が贈られ、顕彰に協賛をいただいている電波新聞社平山哲雄社長(代理:同社 渡辺修一営業部長)より記念品が贈られました。三宮麻由子氏が謝辞を述べられました。
顕彰式に続いて、小林和男氏(作新学院大学教授・元NHK解説委員)に聞き手役をお願いして三宮麻由子氏の記念講演会が行われ、約100名の参会者は三宮氏の音とのふれあい体験談に深い感銘を受けました。講演の内容は三宮氏記念講演ムービーをクリックして下さい。
鹿井会長より表彰楯を受ける三宮氏
講演会での三宮氏と小林氏
三宮(さんのみや) 麻由子(まゆこ) 氏(エッセイスト)プロフィール
東京生まれ。四歳で病気により視力を失う。上智大学フランス文学科卒業。同大学院博士前期課程修了。外資系通信社勤務とともにエッセイストとして活躍中。
その優れた聴覚を活かし、鳥の鳴き声で時刻や天候の移り変わりを判別、鳥たちとのコミュニケーションを通して野鳥の生態研究にも貢献。
『鳥が教えてくれた空』(NHK 出版1998年)で第2回NHK学園「自分史文学賞」大賞、『そっと耳をすませば』(NHK出版2000年)で第49回日本エッセイストクラブ賞を受賞。視覚障害者の文化に貢献した人物に送られる「第二回サフラン賞」受賞(2005年)。
多くの雑誌等に執筆、テレビ・ラジオ出演や講演活動などでも活躍され、人々に勇気を与える。日本エッセイストクラブ、日本ペンクラブ、日本野鳥の会、日本自然保護協会会員、日本伝統俳句協会会員。作曲、楽器演奏、俳句、生花、落語観賞等、趣味多彩。
三宮 麻由子 氏 著書のご紹介
「鳥が教えてくれた空」 (NHK出版)1998年・NHK出版ライブラリーとして出版 2002年
「そっと耳を澄ませば」(NHK出版) 2001年2月・NHK出版ライブラリーとして出版 2004年
「目を閉じて心開いて」(岩波ジュニア新書)2002年・きっとあなたを励ます「勇気の練習帳」(PHP研究所)2002年
「いのちの音が聞こえる」(海竜社刊) 2003年・「幸福の羽音」(佼成出版社)2004年・「鳥が教えてくれた空」集英社文庫)2004年・「ロング・ドリーム」(集英社)2005年・「時計を捨てよう」(大和出版)2005年・「福耳落語」(NHK出版)2006年・「そっと耳を澄ませば」(集英社文庫)2007年