第13回・2008年の音の匠
日本オーディオ協会は、12月4日東京・虎ノ門パストラルホテルで「音の日」記念イベントを開催し、平成20年度「音の匠」の顕彰式、特別イベント「身体で聴こう音楽会」、音の日の集いパーティーを行ないました。
13回目にあたる本年度の「音の匠」は、NTTの時報や番号案内、NTTドコモの留守番電話サービス、公共交通機関などで明瞭で親しみのあるアナウンスによって私たちの身近な日常生活に貢献されている中村 啓子様を顕彰しました。また、「音の匠特別賞」として、聴覚に障害をお持ちの方々に向けた体感音響システムを使ったコンサート活動されているパイオニア(株)「身体で聴こう音楽会」事務局長山下 桜様を顕彰しました。
顕彰式は午後5時に始まり、校條 亮治会長より顕彰楯が贈られ、顕彰に協賛をいただいている電波新聞社 平山 哲雄社長より受賞者に記念品が贈られました。
中村様は、受賞のご挨拶で「午後5時10分をお知らせします」と匠の声を披露し、「これからもほっとしていただける声を出し続けていけたらいいなと思っております」と挨拶されました。
校條 亮治会長のご挨拶
左側は電波新聞社平山社長、
右側は中村様と山下様
左より中村様と山下様
受賞者のプロフィール
「音の匠」中村 啓子 様
富山県生まれ。東京アナウンスアカデミー卒業。関東学院女子短期大学国文科卒業。
ニッポン放送プロジェクト契約アナウンサー、TTB所属を経て、現在、俳協(東京俳優生活協同組合)所属。
電話や公共乗りものなど、皆様の生活の中でいつもどこかでお聞きいただいている声の主。
主な仕事
NTTの時報(177)・番号案内(104)、NTTドコモの留守番電話サービス、銀行や郵便局のATM、東京モノレール・多摩都市モノレール・リムジンバスのアナウンス、駅などのエスカレーター・エレベーターの案内、TV・ラジオ番組・各種ビデオのナレーション等。ビデオでは、特に「医療、医学、介護」等のジャンルで数多くの作品に携わる。レギュラー出演番組:テレビ神奈川他UHF各局「ハーベスト・タイム」。
主な活動
プロのためのナレーション・スクール「OKEIKO」主宰。三浦綾子読書会朗読部門講師、医療法人社団ホスピティウム聖十字会中島医院 朗読ボランティアなど。
朗読CD
「風が見た愛のおはなし」(ハーベスト・タイム)
「三浦綾子:病めるときも」(東京エーヴィセンター)
「平家夢幻~新・平家物語による九つのイメージ」(シュヴェスター)
【ブログ】中村啓子声の部屋
http://blog.livedoor.jp/timesignal_117/
「音の匠特別賞」山下 桜 様
1993年 パイオニア株式会社 入社。2002年 身体で聴こう音楽会 事務局 担当に。
2007年「身体で聴こう音楽会」の活動により「メセナアワード2007」メセナ大賞部門 体感音響賞と「あなたが選ぶメセナ賞」を受賞。パイオニア株式会社 総務部 CSR推進室 身体で聴こう音楽会事務局長。
身体で聴こう音楽会は
パイオニア(株)創業者・松本 望氏の志「より多くの人に、より良い音を」をもとに、1992年7月から聴覚に障害をお持ちの方の「音楽体験の場」として“体感音響システム”を使ったコンサート『身体で聴こう音楽会』を定期的に行っています。
この音楽会を始めたきっかけは、ロケット工学で有名な糸川英夫博士の提言をヒントに、1972年に松本さんが自宅で体感音響システム“ボディソニック”の研究・開発に取り組んだことにさかのぼります。
骨伝導を利用すれば聴覚が不自由な方も、“音楽やリズムを楽しめるのではないか”と考え、関係団体の協力のもと提案・実現したのが『身体で聴こう音楽会』の始まりです。
以来、試行錯誤を重ね聴覚障害の方々に少しでも満足していただけるよう機材や運営面での改良を少しずつ加えながら現在に至っています。
身体で聴こう音楽会ホームページ:http://pioneer.jp/citizen/karadadekikou/