第16回・2011年の音の匠

トーマス・エジソンがフォノグラフを発明した1877年12月6日にちなみ、1994年に日本レコード協会、日本音楽スタジオ協会等と協調して「音の日」を制定しました。当協会では、「音の日」に音を通じて文化や生活に貢献した方を「音の匠」として顕彰してまいりました。
第16回目にあたる本年度は、日本古来の尺八のさらなる普及のため、容易に入手可能な素材のノブレ管(水道用塩ビ管)に新技術によるコーティング処理を施すことで竹製の尺八に近い音色を持つ楽器を開発し、小・中学生、初心者など多くの方々に尺八本来の音色を体験してもらうことで尺八の普及活動を続けてこられた三橋貴風氏を「音の匠」として顕彰しました。
「音の匠」顕彰式と講演会は12月6日(月)午後4時より、東京ガーデンパレス、「天空」にて開催されました。賞状と楯ならびに副賞が校條 亮治会長より贈られ、「音の匠」顕彰に協賛をいただいた電波新聞社 平山 哲雄社長より記念品が贈られました。
顕彰式のあとの講演会では、「音の匠」の三橋氏による特許を取得したノブレ管の開発ストーリーを交えながら、尺八とノブレ管の演奏を披露していただきました。ノブレ管を教えている子供たちには音が鳴ることに喜びを感じ、経験することに意味があり、学校の先生も生徒たちと一緒に体験して楽しんでいただきたいとお話されました。


電波新聞社平山社長 三橋貴風さん 校條会長

    
講演会の様子

受賞者プロフィール

三橋貴風(みつはしきふう)氏(尺八奏者)
1950年東京都出身
尺八琴古流を佐々木操風氏に、普化尺八古典本曲を岡本竹外氏に師事

1980年 「三橋貴風第一回尺八リサイタル」により文化庁芸術祭優秀賞を受賞
1981年 大阪文化祭賞を受賞
1989年 文化庁芸術祭賞を受賞
1991年 ニューヨーク・カーネギーホールの100周年記念公演に東京都交響楽団と共に出演
1992年 第10回中島健蔵音楽賞を受賞
1992年 CD諸井誠氏作曲「竹林奇譚」により文化庁芸術作品賞を受賞
1992年 横浜文化賞奨励賞を受賞
1994年 東京フィルハーモニー交響楽団のヨーロッパ公演に参加
ロンドンのロイヤル・フェスティヴァルホールをはじめヨーロッパ各地で公演
1996年 第8回飛騨古川音楽大賞奨励賞を受賞。
2004
~2005年
武満徹作曲「ノヴェンバー・ステップス」をベルリン・シュタッツ・オパー、
パリ・ シャトレ座および東京でベルリン・ドイツ交響楽団と協演
2009年 「三橋貴風尺八本曲空間曼陀羅恨(ハン)の軌跡」により文化庁芸術祭大賞を受賞
2010年 文化庁芸術選奨文部科学大臣賞を受賞
2010年 横浜文化賞を受賞
2010年 N.Yカーネギーホールに於いて「ノヴェンバー・ステップス」をサイトウ・キネンオーケストラと協演
2011年 紫綬褒章を受章

現在、普及用の合成樹脂製の尺八[NOBLE管]を開発、特許第4010979号を取得。琉球音楽の為の新しい尺八[うちなー尺八]を開発、実用新案第3132504号を取得。邦楽啓蒙プロジェクト「デーモン閣下の邦楽維新Collaboration」をプロデユース展開中。国内外の交響楽団からのソリストとしての招聘も多く、また海外に於けるリサイタルも120回を越え、日本文化の紹介、国際交流などにも大いに貢献している。
現在、琴古流尺八大師範。琴古流尺八貴風会家元。